- 風の流れも表現した一木造りの菩薩像。 悟りの象徴である未敷蓮華を手にし、岩座に立ち、風を受けて佇み微笑む観音様。なびく衣の裾の表現は硬い木とは思えないほど。聖観音は救いを求める声を聞き、あらゆる人を救済するという菩薩。見る人に安らぎをもたらす穏やかな表情は、世の人の声にじっと耳を澄まし救済の手を差し伸べようとしているかのようでもあります。ご紹介するのは、岐阜県で欄間や神社仏閣の彫刻を長年制作してきた三代目祐瑞こと渡邉敏昭氏が手がけた聖観音菩薩像です。渡邉氏は、伝統の彫刻技術を受け継ぎ、木の特性を活かした繊細かつ美しい造形を得意としています。
- 木目の美しさを追求した、気高く精緻な仕上がり。
- 素材に榧を使用し、像より二まわりほど大きな木材を要する贅沢な一木造りで作り上げました。足元と岩座部分は木目が続いており、像と岩座がひと繋がりで作られていることがわかります。緻密な年輪が最も美しく見えるよう像の形に合わせて木取りをし、柾目取りで幾種もの彫刻刀を駆使して彫り進めていきます。像の左手部分を見れば、衣の動きに合わせたように現れる木目に精緻な技が窺えます。身を捻ったような動きとたなびく衣が流麗な印象で、細部まで繊細に作り込まれているのも特徴。榧特有の淡く柔らかな色合いと肌理細かく滑らかな木質がその優美さを引き立てています。高度に練り上げられた職人技が生む圧巻のつくりと厳かな美の顕現を、ぜひお手元でご堪能いただきたい逸品です。
お届け予定 | お届けはお申込みより約2~3ヵ月を要します。 |
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サイズ(約) | 幅8cm×奥行7cm×高さ21.5cm |
重さ(約) | 310g |
材質 | 天然木(榧) |
原産国 | 日本 |
その他 | ※商品の交換・返品はお受けできません。
※天然素材を使用した手作りのため、木目、色調、サイズ、重さが写真・スペックと異なる場合があります。 |

渡邉敏昭氏。三代目祐瑞として、普遍的な自然の美を精緻に表現した欄間や神社仏閣の彫刻を多数手がけてきました。また、「継続」を信念とし、日本伝統の彫刻技術の継承にも力を入れています。