- 緻密な設計と技が冴え渡る、持ち運び楽々の軽量スツール。
- 筑後川の河口に位置する福岡県大川市は、川を下る木材の集積地として発展。高度な木工技術を持つ船大工が集住していたことから「榎津指物」が誕生しました。そんな木工の町で1907年の創業以来、伝統を継承しながら現代の住環境に即した家具の企画製造、販売を手がけるのが〈境木工〉です。「100年という歴史の中には、屋号を守ることに苦心した時代がありました。だからこそ、いつでも生活者の隣に立ち、手助けができる家具作りを信条としています」と話すのは同社企画部の添島彰氏です。外部の業者を介さず、製造における全工程を自社内で一貫生産しているのが同社の強み。正確な設計と技術を要する伝統的な指物技法を用いた家具をご紹介します。
- こちらは、桐材を用いた軽やかなスツール。デザインは村澤一晃氏が手がけ、小さな子どもが持ち運びできる軽さと、桐特有の当たりの柔らかさが特徴です。「箱物の技を活かしながら、気軽に木の温もりを感じられるよう開発しました」と添島氏。やや末広がりになる形状と伝統技法の「あられ組継ぎ」を使用して強度を高め、耐荷重約108kgを実現。スツールとしてはもちろん、踏み台としても使用できます。目隠し収納ができる引出し付きで、リビングなどで一度仕舞うと見失いがちな爪切りや耳かきなどの収納に好適です。「伝統が生活に溶け込む家具を作り続けてまいります」と語る添島氏。モダンに昇華させた伝統美を日々の暮らしの中でお愉しみください。
サイズ(約) | 幅49.3cm×奥行25cm×高さ42cm、引出し内寸=幅35cm×奥行22.5cm×高さ11cm |
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重さ(約) | 2.7kg |
材質 | 天然木(桐)、表面加工=ウレタン樹脂塗装(セラウッド塗装) |
耐荷重(約) | 108kg |
原産国 | 日本 |
その他 | ※天然木を使用した手作りのため、色調、木目、サイズ、重さが写真・スペックと異なる場合があります。 |
伝統と革新の融合。〈境木工〉




デザイナー 村澤一晃氏
「デザインは生活や行動のすべての中にある」をモットーとし、各現場で職人と一緒に検証しながら開発を行うため、“旅するデザイナー”と称されています。