おりんを鳴らせる菩薩像。
穏やかな表情を湛えながら、典雅な雰囲気を纏う菩薩像。手には大きなおりんを携えており、台座に置かれたりん棒を使えば清澄な音色を響かせるという、実用性も備えています。一風変わった趣のこちらの像を手がけたのは、日展作家の喜多敏勝氏です。喜多家は平安時代に朝廷から鋳物製作の特権を与えられ、藤原の姓を賜った系譜を持ち朝廷ゆかりの鋳物技術を今日に伝承する、名門中の名門。さらに喜多氏は、塑像家の巨匠、故 米治一氏に師事して技を磨き、高い評価を得ています。
技と感性の粋を凝らした、現代の新しき菩薩像。
こちらの「音声菩薩像」は、喜多氏が「おりんを鳴らせる仏像」をコンセプトにブロンズ像として制作。国宝「金銅八角燈籠」には、4人の音声菩薩が表現されていますが、その中でも銅鈸子というシンバルに似た楽器を奏でる音声菩薩の姿に想を得て、楽器の代わりにおりんを持つ菩薩像が完成しました。優しく気品が漂うお顔や佇まい、流れるような天衣など、細部まで本格的に作り込まれています。一つ一つ丹念に高熱で漆を焼き付ける着色も重厚感があり味わい深い。りん棒のつまみ部分は、仏塔の屋根に使われる相輪を象ったというこだわりぶり。喜多氏の経験と感性が存分に活かされ、仏教文化が花開いた時代の美を思わせる仕上がりです。美術工芸品としても見事な菩薩像は、澄んだ音色とともに祈りの心に応えてくれます。
商品番号:534-215-01-01

音声菩薩像/ブロンズ製

181,500(税込)
 
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サイズ(約) 幅13.5cm×奥行11.5cm×高さ37cm
重さ(約) 4kg
材質 本体=ブロンズ、おりん=銅合金、りん棒=真ちゅう、木
仕様 りん棒、証明書付/化粧箱入
原産国 日本
その他 ※色調が写真と異なる場合があります。
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昭和29年、鋳物師の家に生まれた、日展作家の喜多敏勝氏。主な作品に東京都府中市大國魂神社の源義家像、大阪市生國魂神社の井原西鶴座像などがあります。