- 正倉院宝物を題材にした高貴な名品。
- 唐花雙鳥長斑錦という正倉院宝物の御軾(天皇が用いる肘掛け)の裂を題材にして構図に新しい工夫を凝らした、格調高い座布団です。生地を手がけたのは、大正時代に正倉院御物の復元を行って以来、その巧みな技術と高い芸術性でさまざまな美術織物を作り出してきた〈龍村美術織物〉。赤、抹茶、紫、緑、茶、水色の地を、"長斑"と呼ばれる縞目に表したものに、上品な趣の金銀糸を配して経錦の織法で織り上げた生地を使用。唐花文を中心に花形状に蔓を、蔓の先に葉、果実、巻き蔓を左右対称に配置し、対の鳥を一律に入れた、複雑かつ優美な葡萄唐草文様が見事な出来映えです。この御軾の裂をモチーフにした柄生地を座布団の中央部にあしらい、周囲には赤みがかった京紫色の綿生地を組み合わせました。紫は聖徳太子が制定した冠位十二階最上位の位色であり、古くから尊ばれてきた色。また、「色が褪せやすい」「色落ちしやすい」ところから、布団に使うと「病気が落ちる=治る」とされ、吉祥の色ともいわれています。四隅に施された房には、座る人に「邪気が入り込まないように払う」という思いが込められています。仕立てたのは、京都の老舗寝具・座布団メーカー〈洛中髙岡屋〉。中わたにはコシが強く、へたりにくい木綿わたを使用しました。彼岸の法要や法事などで僧職をお迎えする際に使えるのはもちろん、経机に向かうときにも厳かな気持ちに整えてくれる名品です。
サイズ(約) | 縦68cm×横64cm×厚さ17cm |
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中わた重量(約) | 2kg |
材質 | 柄部分=絹100%、無地部分=綿100%、中わた=綿100% |
原産国 | 日本 |
その他 | ※手作りのため、色調、サイズ、重さが写真・スペックと異なる場合があります。 ※裏面は無地です。 |