面白いものを作ろうという、気概が生んだルーペ。
ふとしたときに手に取り、じっと眺めていたくなるものがある。自分の書斎、つまり自分好みの城を築くには、そういった愛すべき道具に囲まれていることが大切です。ご紹介するルーペは、単に拡大して見るための道具というよりデスクに置いてあるだけで愉しい気分になれるのは、人の手の温もりと、完成された美しさがあるからではないでしょうか。手がけたのは、光学機器(拡大鏡やルーペ)の専門メーカー〈京葉光器〉です。
同社は千葉県の稲毛で昭和41年に創業。光学機器の製造において、金属材料の仕入れから機械加工、ガラスレンズの研磨・組み立てまでを一貫生産で行う稀少なメーカーとして知られています。現在、日本国内はもとより、縞見ルーペと呼ばれる布の繊維や糸数を見る高倍率のルーペなどは、伝統的な絨毯製造で名高いパキスタンや韓国など海外にも出荷されています。ところでひと口にレンズといっても平凸、両凸、ダブル、アクロマート、トリプレット、フレンネル、非球面などさまざま。素材のガラスを曲面に削って研磨し、出来たレンズを用途に合わせバルサム(接着剤)で貼り合わせます。その際には顕微鏡を使い、光軸を一致させるなど、細かな作業が重要となります。さらに別素材の台座を付けるが、その台座づくりも手作業。かつて十徳ナイフに装備するルーペのレンズでは、年に100万枚を製造したこともあったといいます。「最盛期は30年くらい前です。あの頃は損得関係なく、面白いものを作ろうという気概がありましたね」と代表の佐藤秀雄氏。こちらのルーペはその当時に開発されたものです。いわば熱い時代の熱いルーペなのです。使うほどにその秘めた味わいを実感していただけます。
商品番号:140-284-01-01

ウォールナットルーペ

30,800(税込)
 
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サイズ(約) 本体=全長12cm×幅7cm×高さ3.8cm、レンズ=直径4.5cm
重さ(約) 100g
材質 天然木(ウォールナット)、レンズ=光学ガラス
仕様 拡大率:2.5倍
原産国 日本
その他 ※直射日光が当たる場所に置かないでください。

〈京葉光器〉の工場内に並ぶ研磨機。ガラスのレンズにこだわる同社では、ガラスを粗削りし、複数の研磨機を経て磨き上げていきます。

一貫した製造工程が信頼の製品を生む

レンズの研磨を行う。工場には何台もの研磨機が並び、粗い研磨から仕上げまでできます。

レンズだけでなく、レンズに合わせた台座を作る削りの工程も重要な作業のひとつです。

磨き上がったレンズを、一点一点電灯の光にかざして、歪みがないかチェックします。

レンズを台座に嵌める。ひとつひとつの工程すべてに人の手がかかっています。