- 伸びやかな音色を奏でる佐波理おりん。
- 創業190年余の〈南條工房〉は鳴物神仏具を専門に製造する老舗。作るもののすべてが銅と錫の合金「佐波理」製という特徴を活かすため、工房では独自の配合と「焼型鋳造法」にこだわり、熟練職人の高い加工技術によって質感、音色ともにより格調高いおりんを生み出しています。その「佐波理」で作られた同工房のおりんは、他の金属にはない美しい音色を響かせ、清らかな余韻を残します。「約190年前の囃子鉦が今も音を奏でるように、この先何十年後も私たちの作った音が誰かの耳に届き続ける。だからこそ、音色へのこだわりとその音色を作るための製法を守り続けたいです」と七代目を継いだ南條和哉氏は話します。こちらは由緒ある宝相華唐草文様をおりんの表面に帯状に施した「宝相華りん」。音色に影響が出ないぎりぎりまで鋳型を彫り、鋳造によって美しい文様を浮かび上がらせるのは至難の業。文様部分はあえて加工をせず、鋳肌に磨きをかけることで華やかかつ、趣のあるデザインに。りん布団ではなく、付属のりん台を使用することでより長く余韻が響き渡ります。
サイズ(約) | おりん=直径10.6cm×高さ5.3cm |
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重さ(約) | 410g(おりん) |
材質 | おりん=佐波理(銅・錫)、りん棒=縞黒檀、金襴、りん台=ゴム |
仕様 | りん棒、りん台付/桐箱入 |
原産国 | 日本 |
その他 | ※手作りのため、サイズ、重さが写真・スペックと異なる場合があります。また、音色は一点一点異なります。 |
南條工房
伝統の技術と知恵をもとに、おりん、囃子鉦、鳴物神仏具を専門につくり続ける〈南條工房〉。その歴史は天保10年(1839年)まで遡り、初代南條勘三郎の銘が入った祇園祭の囃子鉦が現在も四条町大船鉾保存会に保管されています。つくるもののすべてが、古くは正倉院御物にも用いられた銅と錫の合金「佐波理」製。その特徴を最大限に活かすため、工房では独自の配合と数ある鋳造技法の中でも「焼型鋳造法」にこだわり、熟練職人による高度な加工技術によって通常よりも質感、音色ともにより高級感のある格調高いおりんを生み出しています。

七代目勘三郎である南條和哉氏。2011年に京都府から「京もの認定工芸士」に認定されました。