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LightUp Shopping Club 55th Anniversary
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LightUp Shopping Club

糸の奥から風合いを呼び覚ます、
〈マッセルバラ〉の「ブリーチ加工」。

連載第3回目は、〈マッセルバラ〉のダンガリー生地のブリーチ加工に着目。
静寂の中で生まれる“究極の青”。
その中に、職人の技術の真髄があります。
単に色を抜くだけではない、ダンガリーの表情を引き出す現場に迫りました。

Speaker

フレックスジャパン

Hiroki Hirabayashi

創業80年以上の歴史を誇る老舗シャツメーカーの企画生産担当。素材選びから細部のディテールに至るまで、当社と二人三脚で形にしてきた開発パートナー。〈マッセルバラ〉アイテムにおいては、作り手のこだわりを形にするための仕様設計と技術監修を統括。

Speaker Photo
vol.03

静寂の中で生まれる “究極の青”

シャトル織機から繋がるバトン。

シャトル織機を用いて時間をかけ、経糸に余計な負荷をかけず、緯糸を切らぬまま丹念に織り上げられた風合い豊かな生地。その生地が次に向かうのは、岡山県倉敷市児島に拠点を置く「美東有限会社」だ。


美東有限会社

ここでは、ブリーチ加工が施される。すなわち「色を抜く」工程だ。インディゴに染め上げられた生地に薬品を作用させ、あの特徴的な、淡く抜けたような青をつくり出していく。
しかし、それは単なる脱色ではない。インディゴ染めの糸は芯まで染まっておらず、内側が白い。だからこそ、色が落ちるにつれて青の中に白が滲み出し、深みのある独特の表情が生まれるのだ。色を「消す」のではなく、色の「奥」を引き出す作業。それがブリーチ加工の本質だ。

ブリーチ加工作業

薬品が作用するその間、現場には独特の静寂が流れる。職人は、たとえ電話が鳴ろうとも、声をかけられようとも、決して手を止めず、目の前の生地から意識を逸らさない。タイミングが1秒遅れるだけで、目指す色が消え去ってしまうからだ。この繊細な引き算を担うのは、機械ではなく、そんな静寂の中で研ぎ澄まされる職人の目だった。

デニムは「生きもの」である。

そう称される理由を、美東有限会社の工場長・小柴氏は「毎日まったく同じ状態にはならないから」だと語る。
色の抜け方を左右するのは、天候や気温、湿度といった気象条件。そこに釜ごとの水の回り方のクセなど、流動的な要素が複雑に絡み合う。同じレシピのもと、同じ時間だけ薬品を作用させても、昨日とまったく同じ色に仕上がることはない。だからこそ、マニュアルはあれど、それはあくまで「手順の骨格」にすぎない。その日、その瞬間の正解を導き出すのは、職人が経験の中で培ってきた鋭いまなざしである。

ブリーチ工程 美東有限会社の営業・渡邉氏(左)、工場長・小柴氏(右)

美東有限会社の営業・渡邉氏(左)、工場長・小柴氏(右)。

まなざしの真剣勝負

ブリーチの色見本

加工の工程と、緊張のあいだに。

ブリーチ加工には、決まった工程がある。しかしその工程の「あいだ」にこそ、職人の技術が宿っている。
世間ではよく「職人の勘」という言葉が使われ、ともすれば感覚的なものに聞こえる。しかし小柴氏が語るのはむしろ逆で、長年の経験によって研ぎ澄まされた「見る力」こそが技術の核心だということだ。色の抜け具合を、濡れた状態のサンプルと比較しながら、その都度、細かく調整していく。その目は、日々の積み重ねによってしか育たない。

極限の集中が生み出す青。

ブリーチ加工が難しいのは、「やり直しが効かない」という一点に尽きる。色を抜きすぎれば、もう戻らない。インディゴの青は消えていき、生地はただ白く褪せていく。そうなれば、あの深みある色調は二度と取り戻せない。だからこそ、ブリーチ加工は「1分1秒たりとも気を緩めることができない作業」だと、小柴氏は言う。

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さらに難しいのは、同じメーカーの同じブリーチ薬品であっても、生産ロットが異なるだけで色の抜け方が変わる点だ。材料そのものが完全な均一ではない。だからこそ、レシピ通りに進めても、毎回同じ結果が出るとは限らない。
それでも職人は、その不均一さを目で読み、手で調整し、経験で補っていく。機械には決して代替できない領域が、確かにそこにある。速さでも、機械的な均一さでも、絶対的な再現性でもない。その日の気候や環境の変化を受け止めながら、経験によって研ぎ澄まされた目で色を見極めていく。マッセルバラのダンガリーの青は、そうしてしか生まれない “究極の青”なのだ。
効率だけでは決して実現できない、職人の技術とこだわり。 大量生産品にはない、手仕事ならではの温もりと「味」が、マッセルバラのシャツには宿っている。

ブリーチ前後

ブリーチ後(左)、ブリーチ前(右)
「大人のブリーチドダンガリー七分袖シャツ/レディス」「大人のブリーチドダンガリー七分袖シャツ/メンズ」の比較です。

おすすめコーディネート

当社スタッフによる、〈マッセルバラ〉のコーディネートをご紹介いたします。

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「カプリシャツの気分で、カブリました」

コーディネート1 ハーフパンツとサンダルと合わせて

ブリーチドダンガリーのきれいなブルーが南国気分を感じることもあり、カプリシャツ風にリゾート感を演出してみました。V字の胸の開きと七分袖で素肌を見せたいところですが…、首もとに自信がないのでスカーフを巻いてみました。色もあえてシックにブラウン系をチョイス、足もともエスパドリーユではなくサンダルにし、海に向かう浮かれた気分を少し落ち着かせ日常に引き戻します。

コーディネート2 ジャケットのインナーとしても◎

プルオーバーの首もとは、重ね着しても変化が付くのでお勧めです。梅雨冷えの日など、ミリタリージャケットを羽織ると、何となくヘミングウェイな気分になります。ああ、いつかキューバに行ってみたい!

コーディネート3 おすすめ小物

これからの季節、パナマハットやスカーフ、ネックレスやブレスレットといった夏の気分を上げてくれる小物とのコラボレーションを楽しんでみてはいかがでしょうか。個人的には、晩夏や初秋には、チノパンやミリタリーパンツと合わせてアメカジ流に楽しんでみたいと思っています。

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〈マッセルバラ〉制作陣による特別対談

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「マッセルバラのダンガリー制作秘話。」

次回は、当社のマーチャンダイザー北沢と、フレックスジャパン平林氏によるコラボトーク。
ダンガリー企画の制作秘話をお楽しみに。