旅の備えは
非常時の備えに通ず
「防災」は、無理なく準備することが有効です。
“便利そうだから使ってみたい”“普段から使えそうだな”
そんなアイテムをご紹介します。


「実は、多くの人たちが眠れていないのです」
ーー朝日新聞社元社会部記者 白木琢歩氏
避難所では眠れない
「避難所は落ち着いて眠れない。
自宅で過ごしたいけど余震が怖くて…」
能登半島地震の発生から約1ヵ月経った昨年2月。私は石川県七尾市で災害ボランティア活動に参加した。そこで出会った独り暮らしの高齢女性が口にしていたのが、睡眠についての悩みだ。地震で傾いた自宅を離れ、避難所暮らしは1ヵ月以上。顔には疲れがにじんでいた。私はかつて社会部の記者として、2011年の東日本大震災などの大規模災害を取材した。冷え切った体育館で、不特定多数の人々と肩を寄せ合い不安な夜を過ごす―。かつて東日本の現場で見た厳しい避難所の環境は、残念ながら十数年経っても大きく改善されていない。これが「災害大国」の実態なのだ。
想定外のストレス
”眠れるときに眠る”の大切さ
被災時に眠れなくなる理由はたくさんある。繰り返す余震に怯えたり、あるいは家族や友人を失ったりと普段は感じない大きなストレスにさらされることになる。避難所は多くの場合、空調設備のない体育館などの公共施設だ。間仕切りがなくプライバシーが確保できない。見ず知らずの他人が歩き回る音や会話、いびきなどに悩まされる。硬く冷たい床に布団や毛布、マットを敷いて眠らざるを得ないケースも多いだろう。実際に私が取材で訪れた避難所では、多くの人が押し寄せたため全員に毛布が行き渡らず、体を横たえるスペースもない状況だった。日本睡眠学会は能登半島地震の後に出した声明で「昼寝の積極的活用」を呼びかけている。夜に眠らなくてはならない、という思い込みはかえって眠る前の緊張を強め、消灯すると目が冴えてしまう状態に陥りがちなのだという。「眠れるときに眠るという開き直りが必要」としているが、全く同感だ。
白木琢歩(しらき・たくほ)
白木琢歩(しらき・たくほ)
朝日新聞社大阪アカウントソリューション部ビジネスディレクター。元大阪社会部記者や通販事業部防災担当バイヤーなどを経て現職。防災士。

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